保険を税理士に相談するメリット|税理士が保険代理店業務を行う理由
2024.03.01 さの会計
目次
税理士が保険代理店業務を行う理由
多くの税理士事務所が保険の代理店業務を行っています。
この背景には、税理士が保険契約を取り扱うことで保険会社から手数料を受け取ることができるという理由や、一般的な保険の営業担当者と異なり、税理士は顧問先の財務状況やリスクを深く理解しているため、顧問先にとって最適な保険を提案することができるといったメリットがあります。
これは、顧問先にとっても、税理士にとっても、双方にとって有益な関係を築くことができることになります。
しかしながら、税理士が保険代理店として活動することには慎重な考えも必要です。
税理士は保険の専門家ではなく、また中立的な立場で顧問先の利益を最優先に考えなければならないため、一方的に特定の保険商品を推薦することは適切ではないという意見もあります。
さらに、市場には多種多様な保険商品が存在し、適切な商品を選択するためには、複数の保険会社の商品を比較検討することが重要です。
最近の動向としては、多くの保険会社の商品を扱うことができる保険代理店が増えており、これにより税理士は顧問先に最適な保険をより柔軟に提案することが可能になっています。今後はこのような形で、顧問先に最適な保険を提案し、顧問先のリスクをカバーすることがさらに重要になってくるでしょう。
税理士に保険を依頼する際は、税理士が複数の保険会社の商品から最適なものを選べる体制を持っているかや、保険の知識に精通しているかどうかを確認することが重要です。
税理士に保険代理業務を依頼するメリット
税理士は顧客の、財務状況の把握しているため、節税効果の最大化、企業税務との連携、定期的な保険の見直しといった専門的なアドバイスを受けることができるため、より適切で効果的な保険選択が可能になります。保険で迷っている場合は、税理士に相談してみることをお勧めします。
メリット1. 財務状況の把握
税理士は顧客の財務状況に詳しいため、保険料の負担が顧客にとって適切かどうかを判断できます。毎月の保険料が顧客の経済状況に合っているかを考慮し、長期間にわたって安定して保険料を支払い続けられるようなプランを提案できるのです。
メリット2. 節税効果のアドバイス
税理士は節税に関する知識が豊富です。生命保険を含む保険料の支払いが税務上のメリットになる場合があります。税理士は、保険を通じてどのように節税できるか、顧客の財務状況に合わせたアドバイスを提供できます。
メリット3. 企業税務と保険の適切な活用
企業経営者や個人事業主の場合、税理士は保険を企業税務の観点からも適切に活用する方法を提案できます。例えば、経営者や従業員の退職金準備、不測の事態に備えた経済的損失のカバーなど、保険を活用して企業の財務安定を図ることができます。
メリット4. 保険の定期的な見直し
税理士は顧客の財務状況を定期的に把握しているため、生活状況の変化に合わせて保険の見直しが必要かどうかを適切なタイミングでアドバイスできます。これにより、顧客は常に最適な保険保障を受けられるようになります。
こんな保険販売をする代理店には要注意
保険は企業や個人の重要なリスク管理ツールですが、その提案や販売方法には大きな差があります。保険を検討する際は、顧客の最善の利益をしっかり考えているかどうかを見極めることが大切です。
顧客の財務状況を無視した提案をする
設立間もない会社や資金繰りに苦労している企業に対して、多額の保険料が必要な保険契約を推奨する代理店には注意が必要です。企業の現状や将来の見通しを考慮せず、高額な保険商品を勧めることは、顧客の経済的負担を増やすだけでなく、企業運営にも悪影響を及ぼす可能性があります。
節税を過度に強調する
法人向け保険を「節税」の観点からのみ推奨する場合、その提案には慎重になるべきです。保険は本来、リスクヘッジや将来の不確実性に備えるためのものです。節税効果はあくまで副次的なメリットであり、主目的とするべきではありません。節税を主張するあまり、実際の保障内容や必要性がおろそかにされることがあります。
家族への保障を考慮していない
企業の経営者や役員に対して、会社の財務を守るための保険に加入することを提案するのは一見すると理にかなっているように思えますが、その結果、個人や家族への保障が疎かにされている場合があります。個人名義での保険加入が適切な場合もあるため、全体的なリスク管理の観点から提案を受けることが大切です。
注意すべきポイント
保険に関する相談をする前に、税理士や代理店の経歴や実績を確認しましょう。
税理士が保険の代理店業務も行っている場合は、提案の中立性を確認することが重要です。販売インセンティブによって偏った提案をされる可能性があります。
保険は代理店と直接のどちらがいい?
保険加入には代理店経由と直販(保険会社直接)の二つの方法があり、どちらにもメリットとデメリットが存在します。自分にとって最適な保険加入方法を選ぶために、それぞれの特徴を理解しておくことが重要です。
代理店経由の保険加入
特徴
乗合代理店の場合、複数の保険会社から委託を受けているため、さまざまな保険商品から選択することが可能です。また、保険の専門家が顧客のニーズに合わせた保険商品を提案してくれる、契約後のサポートや将来の見直しも行ってくれるといった特徴があります。
メリット
複数の保険商品から選べるため、自分にとって最適な保険を見つけやすい選択肢の多さ、顧客一人ひとりの状況に合わせた提案を受けることができるといったメリットがあります。
デメリット
専属代理店の場合、その代理店が取り扱う保険会社の商品に限られるといった情報の偏りがあります。
直販(保険会社直接)の保険加入
特徴
保険会社が直接販売するため、その会社の保険商品のみを扱います。
インターネットでの加入が可能でオンラインで手続きが完了できます。
メリット
オンラインで手続きが可能であり、比較的簡単に加入できます。
自社の商品のみを扱うため、商品情報が明確でわかりやすいです。
デメリット
一つの保険会社の商品のみから選ぶため、選択肢が限られます。
自分に合う方法の選び方
自分の保険に関する知識やニーズに応じて、専門的なアドバイスが必要か、それとも簡便な手続きを優先するか、契約後のフォローや将来の見直しをサポートが必要かどうかを考慮しましょう。
保険の知識が少ない、または多岐にわたる保険商品から自分に合ったものを選びたい場合は代理店を利用するのが良いでしょう。一方で、特定の保険会社の商品に興味がある、または手続きをシンプルに済ませたい場合は直販が適しているといえます。
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